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2002年10月22日
外字や図形イメージに頼らない世界初の電子漢和辞典を「超漢字」上に実現 〜「超漢字岩波新漢語辞典」を11月15日より発売開始〜
総合パッケージソフトウェアメーカーのパーソナルメディア株式会社(代表取締役:泉名達也、本社:東京、電話番号03-5702-7858、資本金1,000万円)は、岩波書店から刊行されている『岩波新漢語辞典第二版』を多漢字BTRON仕様OS「超漢字4」の電子辞書コンテンツとして実装し、「超漢字岩波新漢語辞典」として11月15日より発売いたします。本製品の価格は7,000円(税別)で、パーソナルメディアからの通信販売でお求めいただけます。
コンピュータ上で利用されている漢字の規格としては、従来からJISやUnicodeなどが利用されておりますが、収録文字数の不足や字形の瞹昧さといった点で、漢和辞典のような印刷物を正確に再現するには問題がありました。そのため、漢和辞典の電子辞書化を行うには、大量の外字や図形イメージを併用する必要がありました。しかしながら、漢字という漢和辞典で最も重要なコンテンツが外字や図形イメージによって表現されていると、コンテンツの再利用に大きな制約ができ、電子辞書のメリットが半減してしまいます。たとえば、電子辞書の閲覧結果の一部を自分の書いたワープロ文書に貼り込もうとしても、図形イメージで表現された漢字は文字サイズの変更ができなかったり、検索対象にできないといった制約を生じます。また、外字では、電子メールやウェブ上のコンテンツとしては利用できないといった問題もありました。
「超漢字岩波新漢語辞典」の最大の特長は、最大150万字収録可能なTRONコードの利用により、辞書内のすべての漢字を文字コードで表現し、上記のような問題の本質的な解決を図っていることです。その結果、コンピュータ上の電子辞書であるにもかかわらず、書籍版『岩波新漢語辞典第二版』の字形を正確に反映することができ、また辞書の内容を切り貼りしてワープロソフトなど他のウィンドウにコピーした場合でも、難字を含むすべての漢字を通常の文字(JIS第1・第2水準の文字)と同様に、何の制約もなく扱うことができます。このように、JISやUnicodeの規格ではうまく表現できない漢字が多数出現する漢和辞典を、文字情報(文字コード)のまま、すなわち漢字を外字や図形イメージにすることなく電子辞書コンテンツとして実用化したのは、「超漢字岩波新漢語辞典」が世界で初めてです。
今回発売した「超漢字岩波新漢語辞典」には、常用漢字1,945字と人名用漢字285字のほか、国字を含め旧字体・異体字など、類書では最多の約11,800字の親字を収容しています。本文中に出てくる親字以外の漢字も含めると、「超漢字岩波新漢語辞典」に出てくる漢字の総数は12,000文字以上です。このうち、JIS第1・第2水準に含まれないTRONコードの文字は6,300文字以上、JIS第1・第2水準にもJIS補助漢字にも含まれない文字は2,700文字以上あります。これらの漢字は書籍版の『岩波新漢語辞典第二版』と同じ字体を再現していますので、コンピュータ上でも違和感なくご利用いただくことが可能です。また、「超漢字岩波新漢語辞典」には、熟語として、字音語のほかに、漢字表記の定着した和語(特に熟字訓)や外国語の音訳語など、約36,000語を収録しています。
「超漢字岩波新漢語辞典」の動作プラットフォームである「超漢字4」は、世界各国17万字以上の文字や漢字を自由に混在して扱えるBTRON仕様のOSであり、PC/AT互換機(DOS/Vパソコン)上で動作します。超漢字4には、多漢字に対応したインターネットブラウザやメールソフト、ワープロ、表計算、カード型データベースなどの基本的なアプリケーション類と、多言語を入力するための「世界文字入力」、異体字を含めたコンテンツの検索を容易に行う「異形字ゆらぎ検索機能」などが含まれており、これだけで多漢字をサポートする便利な統合ソフトとしてもご利用いただけます。
また、超漢字4には「文字検索」という検字ユーティリティが付属しており、漢字の構成部品(ヘンやツクリ)や異体字を手がかりに、読み方や正式な部首が不明な漢字も容易に入力できます。今回発売した「超漢字岩波新漢語辞典」では、この「文字検索」とのスムーズな連携動作を実現することにより、書籍版の漢和辞典では実現しにくかった多様な検索手段を利用できます。さらに、超漢字用の別売り電子辞書である「超漢字康煕字典」と組み合わせることにより、簡単な操作で「超漢字岩波新漢語辞典」と「超漢字康煕字典」との串刺し検索もできます。
パーソナルメディアでは「超漢字岩波新漢語辞典」の発売を通して、国文学系の研究者や学生の方だけでなく、漢字や漢語(漢字の熟語)に親しみを持っている幅広い層のお客様にも、豊かな漢字の世界と超漢字の可能性をご提案していきたいと考えています。
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- ◇超漢字岩波新漢語辞典の画面写真
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画面写真 (248Kバイト GIFファイル)
- ◇補足資料
超漢字用の電子辞書コンテンツ
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超漢字シリーズ用の辞書系コンテンツとしては、これまでに、「超漢字広辞苑」(税別直販価格:13,800円)および「超漢字康煕字典」(税別直販価格:25,000円より)が、別売ソフトとして発売されています。「超漢字広辞苑」は、岩波書店の『広辞苑第五版』を超漢字上の電子辞書としたものであり、今回発売する「超漢字岩波新漢語辞典」と同じく、書籍版で使用されている漢字の字形をコンピュータ上でも忠実に再現していることが大きな特長です。また、「超漢字康煕字典」は、日本で使われている漢字の活字字体の典拠とされる「康煕字典」の各ページの画像イメージを収録した電子辞書であり、今回発売する「超漢字岩波新漢語辞典」と同じく、「文字検索」ユーティリティとのスムーズな連携操作を実現した点が大きな特長になっています。
- 書籍版(印刷物)とコンピュータ上の電子辞書との字形の相違
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たとえば、「飴」(あめ)や「煎茶」(せんちゃ)の「煎」という文字は、現代小説であっても「」「」という活字が使われることが多く、『岩波新漢字辞典』も含め一般の漢和辞典ではこちらの字形を主たる親字として掲載しています。一方、Windowsなどで動作する一般的な電子辞書では、「」「」の字形の文字が使えないため、コンピュータ上で広く流通している「飴」「煎」の字形を利用しているのが普通です。このため、コンピュータで作成した文書と、印刷された書籍や文書とを比較すると、字形の相違が見られます。
表1「字形の正確さに関する比較例」
表2「JIS第1・第2水準やUnicodeで表現できない漢字の例」
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■ | TRON は "The Real-time Operating system Nucleus" の略称です。 |
■ | BTRON は "Business TRON" の略称です。 |
■ | TRON, BTRON はコンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。 |
■ | 超漢字はパーソナルメディア株式会社の商標です。 |
■ | その他の商品名などは各社の商標または登録商標です。 |
■ | 本資料に記載された製品の仕様、外観イメージ、価格などは、発表日現在のものです。最終的に販売される製品では、変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。ご購入の際は、最新情報をご確認ください。 |
以上
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