Lesson9 Step1 超漢字Vを英語化してみよう

はじめに

はるこ先生

2009年7月より、「超漢字V英語対応キット」「超漢字Vエスペラント対応キット」(以下、対応キット)の無償公開を開始しました。本対応キットを超漢字Vに登録することにより、超漢字Vのパネルやメニューを、それぞれ英語とエスペラント表記に切り替えることができます。

超漢字Vは、多国語を混在して扱うような研究開発やビジネスの現場でも、注目を集めています。そしてこうした現場では、英語を母国語としながらも、取り扱う言語はさまざま、といった方も多くいらっしゃいます。

今まで超漢字Vを利用するためには、メニューを選んだり、パネルの内容を理解するために、日本語を理解する能力が必要とされました。これからは、これらの対応キットを導入することで、英語やエスペラント語を使って、超漢字Vを利用できるようになります。

今回は、超漢字Vのパネルやメニューを、英語表記に切り替えることができる「超漢字V英語対応キット」についてご紹介します。

注:本対応キットを利用するためには、超漢字V R4.540にバージョンアップする必要があります。

注:本対応キットに対するサポートは行いません。
また本対応キットをご利用の結果、万が一、障害/損害が発生しても、パーソナルメディア株式会社は責任を負いません。

注:取扱説明書の内容は翻訳されていません。ウェブブラウザ/電子メールソフト/ファイル変換など、多国語を活かせるソフトウェアは翻訳されていますが、文字検索小物/ユーザ辞書/かな漢字変換などの日本語入力関連の小物や、基本表計算/マイクロカード/共有フォルダ参照など、いくつかのソフトウェアは日本語のまま表示されます。

超漢字V英語対応キット

「超漢字V英語対応キット」は、超漢字Vのメニューやパネルの表記を英語化するものです。

超漢字V英語対応キット切替後の画面

図1 超漢字V英語対応キット切替後の画面

超漢字Vでは、欧州の文字はもちろんのこと、日本語/中国語/韓国語といった、漢字圏の言語を混在して扱えることが大きな特長の一つです。
超漢字Vの多漢字・多文字機能は、文学、歴史、言語の研究、中国、台湾、韓国などアジア諸国の文献のデータベース化、海外赴任地での現地語と日本語の混在利用など、多言語を扱う様々な場面で活用されています。このうち特に、海外で日本語の読めない現地の方にも使っていただくケースでは「超漢字V英語対応キット」が有用です。

最近では、文字セットにUnicodeを採用することにより、多言語の文書を扱う基本ソフト(OS)や応用ソフトが多くなっています。

しかしUnicodeを使う場合、各国での似た字形を一つの字形に統一してしまっています。そのため、日本の日本の骨と中国の中国の骨のように、微妙な字形の区別が伝わりません。たとえば、日本語の文章なのに、字形は中国で使われているものだったり、逆に、中国語の文章なのに、字形は日本で使われているものになったりします。
一方、超漢字Vではそれぞれの国の文字を、別々の文字コードに割り当てて扱っていますので、こうした問題は発生しません。

また、最近ではTRONプロジェクトの組込み向けの成果であるT-EngineやT-Kernelに対して、海外からも注目が集まっており、海外における T-Kernel応用システムの開発例も増えています。超漢字Vは、T-Kernel上で動くGUIミドルウェアの開発環境として利用される場合があり、日本語の読めない海外の技術者からも、英語で操作できる超漢字Vへの需要が高まっていました。

しかし、これまでの超漢字Vはメニューやパネルが日本語で表記されているため、超漢字Vをビジネスや研究開発の現場で利用しようとしていた方の中には、敷居が高いと感じられていた方もいらっしゃいました。
「超漢字V英語対応キット」を導入することによって、そうした方にも、よりスムーズに超漢字Vを使っていただけるようになります。

言語切替の方法

本対応キットは、超漢字V R4.540以降を対象に登録できます。言語表示を切り替えるための「言語切替」小物が登録され、それぞれの言語に翻訳されたパネルやメニューのデータが超漢字Vに組み込まれます。

「言語切替」小物は、超漢字Vオリジナルの日本語表示と英語表示を切り替えるための小物です。切り替える言語を指定すると、自動的にシステムを再起動して、画面表記を切り替えます。

注:言語を切り替える前に、開いているウィンドウの内容を保存しておくことをお勧めします。

注:対応キットは複数登録できます。今回公開された2つの対応キットを登録すると、日本語、英語、エスペラント語の3つの言語の間で、表記を切り替えることができます。

「言語切替」小物(日本語)

図3-1 「言語切替」小物(日本語)

「言語切替」小物(英語)

図3-2 「言語切替」小物(英語)

メニューやパネル内の文字は比例ピッチ(プロポーショナルピッチ)で表示されます。また、英訳にともない、一部ウィンドウのサイズやスイッチの配置を変更しています。

実身仮身検索(日本語)

図4-1 実身仮身検索(日本語)

実身仮身検索(英語)

図4-2 実身仮身検索(英語)

英語の画面表示に切り替えたあとでも、「言語切替」小物を使って、簡単にもとの日本語表示に戻すことができます。対応キットを登録しても、通常の日本語の超漢字Vとしての使用には影響ありません。

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