「超漢字」と一部のマシンの組み合わせにおける障害への対応内容
最終更新日 : 2000年3月31日(金)
「超漢字」と一部のマシンの組み合わせにおける障害の原因として可能性が高いと推測される要因、および対応内容は次のとおりです。
- 報告されているトラブルでは、$$FONT.BOX 実身に含まれる実身のディスクブロックの読み込みエラーが発生していますが、システムの再登録により読み込みエラーは解消していますので、ディスクブロックへの書き込み不良が発生していると考えられます。通常、このような書き込み不良は、OS により引き起こすことはできませんので、何らかのハードウェアの異常により発生したものと考えられます。
- システムの終了時には、オープンしているすべての実身をクローズして最新アクセス日時を更新するために、実身に対応するディスクブロックへの書き込みを行っています。$$FONT.BOX 実身に含まれる実身の最新アクセス日時の更新は、いちばん最後に行われており、更新を完了した直後に、BIOS を使用して全体の電源をオフしています。
トラブルがいずれも $$FONT.BOX 実身に含まれる実身に限定されていることは、電源オフの直前にディスクへの書き込みを行っていることが関連していると考えられます。
- 最近のハードディスクは、「書き込みキャッシュ」の機能を搭載しているものが多く、その場合、OS からのハードディスクへの書き込みは、ハードディスク内の「書き込みキャッシュ」へ書き込まれた時点で完了したことになります。
実際のディスクへの書き込みは、その後、ハードディスク側で自動的に行われるようになっています。
このため、OS が書き込み完了を確認した後に BIOS に電源オフを命じた場合、「書き込みキャッシュ」に書き込まれたデータが実際にディスクに書き込まれるタイミングと BIOS による電源オフのタイミングが衝突してしまう可能性があることが考えられます。
この「書き込みキャッシュ」の機能を「使う」か「使わない」かは、BIOS により設定され、通常は「使う」という設定になっているようです。障害が報告されている機種の 1 つで確認したところ、「書き込みキャッシュ」の機能は「使う」となっていました。
以上の点から、報告されているトラブルの原因として、「一部の機種において、システム終了時に、ハードディスク内の書き込みキャッシュに書き込まれた内容を実際にディスクに書き込んでいる途中で、ハードディスクの電源がオフされてしまうことがあり、その結果、ディスクブロックへの書き込み不良が発生した」という可能性が高いと推測されます。
「書き込みキャッシュ」の機能を使っている他の多くの機種では、特に問題は発生していないことも確認していますので、一部の機種に固有の問題であると推測されます。
「R2.020 バージョンアップ版」では、「書き込みキャッシュ」が使われている場合には、システム終了時に「書き込みキャッシュ」からの実際のディスクへの書き込み完了を待ってから、BIOS を使用して電源オフを行うように対応していますが、今回、「R2.021 バージョンアップ版」では、さらに安全を期するため、ディスクへの書き込み性能が多少低下することにはなりますが、「ハードディスクの書き込みキャッシュの機能は一切使わない設定とする」という対応を行いました。
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