利用できる文字セット
超漢字Vで利用できる文字セットについて説明します。
1) JIS第1水準・第2水準(JIS X 0208)相当の6,879文字
JIS(Japanese Industrial Standards:日本工業規格)で制定している、漢字6,355文字(第1水準2,965文字、第2水準3,390文字)、非漢字524文字です。これらは通常のコンピュータで利用できる文字です。
†JIS第1水準・第2水準の文字は、第1面(システムスクリプト)のAゾーンに割り当てられています。
†区点入力パネル、文字検索小物では、JIS第1水準・第2水準の文字は「日本基本」の第1面に、黒色で表示されます。
2) JIS第3水準・第4水準(JIS X 0213:2000)相当の4,344文字
JIS第1水準・第2水準(JIS X 0208)を拡張して、現代日本語をコンピュータで扱うために十分な文字集合を提供することを目的に設計された規格です。漢字3,685文字(第3水準1,249文字、第4水準2,436文字)、非漢字659文字からなります。丸付き数字やローマ数字、およびユーロ記号をはじめとする単位記号なども含まれています。
†JIS第3水準の文字は、第1面(システムスクリプト)のAゾーンに割り当てられています。
†JIS第4水準の文字は、第1面(システムスクリプト)のBゾーン中部に割り当てられています。
†区点入力パネル、文字検索小物では、JIS第3水準の文字は「日本基本」の第1面に、水色で表示されます。JIS第4水準の文字は「日本基本」の第2面に表示されます。
3) JIS補助漢字(JIS X 0212)相当の6,067文字
社会の中で広くコンピュータが使われるように従って、JIS第1水準・第2水準の6,355文字の漢字だけでは、漢字が不足してきました。そこで1990年に、JIS X 0208-1990 とは別に、漢字5,801文字と追加アルファベットなどの非漢字266文字が、JIS補助漢字(JIS X 0212-1990)として制定されました。英語以外のラテン系各言語で利用される文字も含まれ、これらの文字を用いると、 ヨーロッパ系のかなり多くの言語を表記できます。
†JIS補助漢字は、第1面(システムスクリプト)のBゾーンの下部に割り当てられています。
†区点入力パネル、文字検索小物では、JIS補助漢字を「日本補助」と表現します。
4) 韓国語(KS X 1001)相当の8,224文字
KS X 1001(以前の呼称では KS C 5601)とは韓国国内の文字セットの規格であり、ハングルと韓国語の漢字が含まれます。日本語のひらがなやカタカナも含まれています。JIS X0208と同様に94区94点で構成されていますが、効率よくコードを割り当てるため、94個の文字を126個単位になるよう詰めて配置しています。元のコードで文字が定義されていない空き領域もそのまま移行しています。
†韓国語は、第1面(システムスクリプト)のDゾーンの下部に割り当てられています。
†区点入力パネル、文字検索小物では、韓国語を「韓国」と表現します。
5) 中国語簡体字(GB 2312)相当の7,445文字
GB 2312 とは中国国内の文字セットの規格であり、簡体字(simplified Chinese)を中心に、中国本土で常用的に用いられている文字を集めたものです。漢字が主体ですが、日本語のひらがなやカタカナも含まれています。JIS X 0208と同様に94区94点で構成されていますが、効率よくコードを割り当てるため、94個の文字を126個単位になるよう詰めて配置しています。元のコードで文字が定義されていない空き領域もそのまま移行しています。
†中国語簡体字は、第1面(システムスクリプト)のCゾーンに割り当てられています。
†区点入力パネル、文字検索小物では、中国簡体字を「中国基本」と表現します。
6) 中国語簡体字(GB 18030)相当の634文字
GB 18030 とは中国国内の文字セットの規格であり、その一部に対応しています。
†中国語簡体字(GB 18030)は、第22面と第23面のAゾーンに割り当てられています。
†文字検索小物では、中国簡体字(GB 18030)を「中国拡張」と表現します。
7) 中国語伝統字(CNS 11643, Big5)相当の13,491文字
CNS(あるいはBIG5)とは、中国語のうち、主に香港や台湾で用いられている文字セットの規格です。伝統字あるいは繁体字(Traditional Chinese)と呼ばれ、日本の旧字体に近い字形です。
†中国語伝統字は第6面のAゾーンにCNS第一字面が、BゾーンにCNS第二字面がそれぞれ割り当てられています。
†区点入力パネルでは、CNSを「台湾」、Big5を「台湾:BIG5」と表現します。
†文字検索小物では、「台湾」と表現します。
8) 点字の320文字
TRONコードでは、点字用の文字も独立した文字コードを持っています。六点点字の64文字と八点点字の256文字が含まれます。
†点字は、第1面(システムスクリプト)のBゾーンの上部に割り当てられています。
†区点入力パネル、文字検索小物では、それぞれ「六点点字」および「八点点字」と表現します。
9) iモード絵文字の271文字
NTTドコモのiモードメールやiモードサイトで使われる、iモード絵文字です。
†iモード絵文字は、第9面のBゾーンに割り当てられています。
†区点入力パネル、文字検索小物では、「iモード」と表現します。
10) GT書体フォントの78,675文字
GTプロジェクトによって蒐集された19万文字の中から精選した78,675文字の文字セットです。GTプロジェクトとは、正式には日本学術振興会の未来開拓学術研究推進事業による「マルチメディア通信システムにおける多国語処理の研究」プロジェクトという名称であり、GT書体フォントはその中心的な成果です。またGT書体フォントはコンピュータ上にテキストを蓄積することを目的として設計され、特に筆画がわかるようにデザインされています。
†GT書体フォントは、第2面～第4面に割り当てられています。
11) 大漢和辞典収録の51,053文字
諸橋轍次著 大漢和辞典 修訂第二版(大修館書店刊)に収録されている文字です。
†大漢和辞典収録文字は、第8面と、第9面のAゾーンに割り当てられています。
†区点入力パネル、文字検索小物では、「大漢和」と表現します。
12) トンパ文字の1,362文字
中国雲南省のナシ(納西)族の間で使われている、世界で最後の象形文字と言われている、トンパ文字です。
†トンパ文字は、第10面のAゾーンに割り当てられています。
†文字検索小物では、「トンパ」と表現します。
13) 濁点付きひらがな・カタカナ(略称：濁点仮名)の204文字
マンガなどに見られる「あ゜」「め゛」などの文字です。
†濁点付きひらがな・カタカナは、第9面のBゾーンに割り当てられています。
†文字検索小物では、「濁点仮名」と表現します。
14) 住民基本台帳収録変体仮名(略称：住基仮名)の168文字
変体仮名は、現在使われているひらがなの前身にあたるものです。住基仮名は、住民基本台帳に収録されている変体仮名です。現在でも人名や地名に使われています。
†住民基本台帳収録変体仮名は、第9面のBゾーンに割り当てられています。
†文字検索小物では、「住基仮名」と表現します。
15) 変体仮名の545文字
平安時代から使われてきたひらがなの種類です。明治維新後に現在のひらがなの五十音図が作成されてからは利用される機会が少なくなりましたが、老舗旅館やそば屋の看板などに見ることができます。
†変体仮名は、第9面のBゾーンに割り当てられています。
†文字検索小物では、「変体仮名」と表現します。
16) Unicode基本多言語面の漢字以外の6,475文字
Unicodeの基本多言語面(BMP:Basic Multilanguage Plane)で定義された文字セットのうち、漢字やハングル等を除く部分です。漢字圏以外の各国の言語(アラビア語、タイ語など)で使用される文字や、漢字以外の記号類が多数含まれます。なお、漢字の部分(CJK統合漢字、Hangul Syllables、CJK互換漢字)に関しては、TRONコードでは、除いてあります。
†Unicode基本多言語面の文字は、第16面に Hangul Syllables より前の文字が、第17面に Hangul Syllables 以降の文字が割り当てられています。
17) 序数記号の90文字
見出しや箇条書きの連番に利用できる記号類です。
†序数記号は、第9面のBゾーンに割り当てられています。
†文字検索小物では、「序数」と表現します。
18) 陰陽五行文字の86文字
陰陽道で利用されていた文字や記号です。
†陰陽五行文字は、第9面のBゾーンに割り当てられています。
†文字検索小物では、「陰陽五行」と表現します。
19) ホツマ文字の154文字
ホツマ文字は、「秀真伝」の表記に使われている文字です。神代文字の1つとされています。
†ホツマ文字は、第9面のBゾーンに割り当てられています。
†文字検索小物では、「ホツマ」と表現します。
20) アーヴ文字の39文字
小説家森岡浩之氏による小説「星界シリーズ」の舞台で使用されるアーヴ文字の文字および数字のセットです。
†アーヴ文字は、第9面のBゾーンに割り当てられています。
†文字検索小物では、「アーヴ」と表現します。
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