データには大きく分けて「値」と「式」があります。そして、「値」には数値・論理値・文字列・エラー値・仮身の5種類があります。
セルには、この5種類の「値」と「式」のあわせて6種類のうち、いずれか1つを書き込むことができます。
■値
∇数値
数値には、整数・実数・金額・百分率・日付・時刻があります。
整数
+または-の符号と0~9までの数字の列で表します。+は省略できます。
(例) 1234 -567
実数
実数には、固定小数点形式と浮動小数点形式の2種類の表現方法があります。
固定小数点形式では、+または-の符号と0~9までの数字の列および小数点(.)で表します。+は省略できます。
(例) 130.5 -0.001
浮動小数点形式では、“a×10^b”を“aEb”の形式で表します(^はべき乗です)。aは固定小数点の形式、bは整数の形式で表します。
(例) -3.84E+3
†これは -3.84×10^3 = -3840 となります。
金額
通貨記号\で始まる整数で表します。3桁ごとに" ,"で区切ることもできます。
(例) \100 \1,500
百分率(パーセント)
実数・整数の後に%をつけて表します。実際の値は、その値を100で割った値になります。
(例) 98.7%
†これは 98.7÷100 = 0.987 となります。
日付
yy年mm月dd日またはyy/mm/ddのいずれかの形式で表します。年の表示は、1900年を0とした値か4桁かを指定できます。平成・昭和等の年号は使用できません。
(例) 95年12月25日 96/1/1
時刻
hh時mm分ss秒またはhh:mm:ssのいずれかの形式で表します。秒は省略できます。
(例) 3時40分 15:33:7
日付および時刻は、0/1/0 0:0:0を0とした日数でセルに書き込まれます。1日ごとに1ずつ増え、1秒ごとに1÷(24×60×60)ずつ増えます。
例えば、0/1/1は1となり、12:0:0は0.5となります。
また、0/1/1 12:0:0は1.5となります。
日付には、1900年から2078年まで(0/1/1~178/12/31)の範囲が使用できます。
数値は指定した書式に従って整形されて表示されます。
金額・百分率・日付・時刻をセルに書き込むと、その形式にしたがって書式が自動的に設定されます。後から書式を変更することもできます。
∇論理値
論理値は、真または偽を表す値です。真は“TRUE”、偽は“FALSE”と表します。TRUEは1、FALSEは0の値を持ちます。
∇文字列
ほかのデータ型(数値・論理値・エラー値・仮身・式)以外のデータは文字列として扱われます。文字列は、表の表題や項目名などに使用します。
(例) 商品管理 99年度売上高
∇エラー値
エラー値は、式の計算途中でエラーがあったことを知らせるための特殊な値です。
#DIV0#:0による割り算が行われました。
#NA#:使用可能な値が存在しません。
#NAME#:範囲名が存在しません。
#NUM#:数値の誤りがあります。(関数の引数の誤りなど)
#REF#:削除されたセルや、シート外のセルを参照しています。
#VALUE#:計算できない型の計算が行われました。
このエラー値は、直接セルに書き込むこともできます。
例えば、「後で金額を入力するが、今はまだ入力しない」と言うような場合には、そのセルに金額が設定されていないと言う意味で#NA#と入力しておけば、そのセルを参照して計算した結果(合計金額など)も#NA#となります。こうしておけば、まだ金額が入力されていないと一目で分かり、入力ミスを防ぐことができます。
∇仮身
セルには仮身を1つ置くことができます。
仮身をダブルクリックしてウィンドウに開くこともできます。そのほか、実身複製、仮身の複写、実身名変更、仮身属性の変更など、キャビネットの中での仮身操作/実身操作と同等のことが、基本表計算のウィンドウの中でできます。
仮身は計算の対象となりません。そのため、仮身が置かれたセルを参照する式の計算結果は#VALUE#となります。
■式
計算式を定義するデータであり、その式を評価した結果の値を表示することを目的としています。式は必ず“=”で始まります。
(例)
=[,-1]+1
左隣のセルの値に1を足して自分のセルに表示します。
=SUM([1,1:10,10])
[1,1:10,10]の範囲のセルの値の合計を自分のセルに表示しま。