■SCENE文による舞台表示
マイクロスクリプトを起動すると、図形実身の左上隅の点がマイクロスクリプトのウィンドウの左上隅と一致するように、セグメントがウィンドウ内に配置されます。
ただし、すべてのセグメントの初期状態は、“非表示状態”となっており、最初は画面には何も表示されません。APPEAR文、またはSCENE文を使って“表示状態”にすることにより、はじめて画面に表示されます。
マイクロスクリプトでは、“シーン”という考えを使ってセグメントの表示を行います。1つのシーンは、1つの“場面”に相当します。芝居で言えば一幕ごとの舞台や役者に例えることができます。その幕に登場するすべてのセグメントは、SCENE文を使って表示します。別の幕へ移るときには、別のSCENE文を使って新たなセグメントを表示します。このとき、それまで表示状態だったセグメントは、すべて非表示状態となります。
シーンは、セグメントをSCENE文により順番に描画した結果のイメージです。シーンを構成するすべてのセグメントの全体を囲む最小の長方形の領域が“シーンの領域”となります。
SCENE文を使うと、シーンの領域の左上の点がマイクロスクリプトのウィンドウの作業エリアの左上の点と一致するように、図形実身の中の表示範囲が決まります。ウィンドウの中のシーン以外の部分は、基本図形編集で指定した背景色で塗り潰されます。
シーンAがセグメントA1とA2から構成され、シーンBがセグメントB1とB2から構成されているとします。この場合、基本図形編集のアプリケーション上での各シーンの領域は以下のようになります。そして、それぞれをSCENE文で表示すると、それぞれ点A、点Bが、ウィンドウの作業エリアの左上に一致するように図形実身の中の表示範囲が決まります。
「ウィンドウの作業エリアをはみ出す領域に別のシーンを隠して用意しておき、場面に応じて、それらを1つのシーンとしてウィンドウの作業エリア内に登場させる」といった使い方をします。
■APPEAR文による舞台表示
場面が1つしかない場合は、SCENE文ではなくAPPEAR文を使うことができます。APPEAR文の場合、基本図形編集のウィンドウ内での左上隅とセグメントの位置関係がそのままマイクロスクリプトのウィンドウ内に適用されます。
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